
育児ノイローゼの兆候が見られる妻にとって、最も頼りにしたい存在は夫の支えです。親子関係が深刻な問題に発展する前に、適切な対処を行うことが非常に重要です。
今回は、育児ノイローゼの経験を持つ私から、夫にお願いしたいこと、妻が避けるべきNG発言、さらにおすすめの書籍について詳しくお伝えします。
育児ノイローゼ気味の妻が感じるイライラや仕事からの疲れを少しでも和らげるために、無理のない範囲で解決策を見つけていきましょう。
育児ノイローゼ気味の妻が夫にしてほしいこととは?

育児ノイローゼの時期には、「常にイライラしている」「子供に対して感情的に怒ってしまう」「育児や日常生活に対する無気力感が続く」といった状態が日常的に続いていました。
2人目の子供が生まれて、里帰りをせずに一人で育児をしていた時期、長女の赤ちゃん返りや発達のグレーゾーンの疑い、次女の夜泣きによる睡眠不足が重なり、ほとんどその頃の記憶がありません。
そんな時期に、夫にしてほしかったこと、あるいはしてもらって嬉しかったことは、「話をしっかり聞いて、肯定し、褒めてくれること」「時折お菓子やお茶を差し入れてくれること」「子供を外に連れ出してくれること」でした。具体的にお話ししていきます。
「話を聞き、肯定したり、褒めたりしてもらう」
仕事をしていると、上司からの評価や昇進、昇給、資格試験の合格など、自己肯定感を高める機会がたくさんあります。しかし、未就園児の育児をしていると、自分自身が見えなくなってしまうことが多いのです。
仕事から帰ったら、ほんの5分でも構いませんので、妻の話をじっくりと聞いてあげてください。そして、心から「頑張ってくれてありがとう」と優しい言葉をかけてあげることが大切です。
「お菓子やお茶をときどき差し入れしてくれる」
子供のためにお菓子やお茶を用意することはあっても、自分が誰かから用意してもらうことはほとんどありません。夫からの突然の差し入れは、心が温まる瞬間となります。時には、コンビニ限定のスイーツや美味しいコーヒーを持って帰ってきてくれると、その嬉しさは倍増します。
「子供を連れだしてくれる」
育児ノイローゼ気味の時には、自宅でリラックスし、誰にも邪魔されずに静かに過ごしたいと思う女性が多いです。しかし外出しても、帰宅後には家事が待っているため、余計に疲れが増すことがあります。
夫が子供を連れ出してくれることで、子連れ外出の際の荷物の多さや、外出に伴う大変さを少しでも理解してほしいと感じています。
男性側から見ると、「仕事で疲れている自分が、なぜそこまでしなければならないのか?」と感じるかもしれません。しかし、すべてが自分のペースでできない生活がどれほどのストレスを伴うかは、思っている以上のものです。
ほんの少しのサポートでも、育児ノイローゼ気味の妻を支える力になれると思います。
気を付けて!育児ノイローゼ気味の妻へのNG発言

育児ノイローゼ気味の時期には、感情の起伏が激しく、些細なことに過剰反応してしまうことがよくあります。家庭内で穏やかに過ごすためにも、NG発言は事前に知っておいてほしいのです。
「今日は1日何をして過ごしていたの?」「育児と家事、仕事を代わってみる?」という発言はもちろん、さらに「そんな風に怒鳴ったら子供がかわいそうだ!」「怒るお前(妻)が大人げない!」という言い方も避けるべきです。
育児ノイローゼ気味のときに理解のない言葉を口にすると、それが原因でセックスレスに陥ったり、最悪の場合は離婚に至ることもあるのです。それぞれのNG発言について、さらに詳しく掘り下げてみましょう。
「今日は1日何をして過ごしていたの?」
この言葉は、受け取り方によっては「毎日暇を持て余しているのが羨ましい」と取られることもあります。したがって、言い方を工夫して「今日も子どもは元気だった?」「〇〇(妻)は疲れていない?」と、相手の様子を気遣う言葉に変える方が良いでしょう。
「育児&家事と仕事と代わってみる?」
妻も多くの人が社会人経験を持っています。仕事を持つことがいかに人間関係や責任のストレスを伴うかは理解しています。それでも、全てが自分のペースで進まない日々にイライラしているのです。
育児と家事の大変さを理解できなくても、それを軽視するような発言は控えた方が良いです。
「誰のおかげでご飯を食べれているの?」
妻からすると、「誰のおかげで毎日手入れの行き届いた服を着て、お弁当を持って出かけられるの?」という気持ちがあります。夫婦は協力し合う関係で成り立っているため、自己中心的な発言は避けることが望ましいです。こうした言い方は、夫への愛情が一気に冷める原因にもなりかねません。
「そんな風に怒鳴ったら子供がかわいそう!」
「怒るお前(妻)が大人げない!」
妻から見ると、「育児にほとんど関与していない父親にそんなことを言われたくない!たまに子供を可愛がるのとはわけが違う!」という思いがあるのです。子供と妻の間に入って、子供には落ち着いてアドバイスしつつ、妻の気持ちを受け入れ、穏やかに話しかけてあげてください。
家事や育児に関しては、男性からは見えない部分が多く、「なぜそんなことで怒るのか?」と疑問に思うこともあるでしょう。しかし、様々な事情があることを理解してあげてほしいのです。
父親としての存在を示す場面でもあるため、冷静に妻と子供の仲裁役になってあげてください。
育児ノイローゼを妻が克服し、二人でやっていくこととは?

育児ノイローゼ気味の状態を妻が克服するためには、夫からのサポートだけでは不十分です。もちろん、妻自身も変わる努力をしなければなりません。
子育ては母親だけの責任ではありません。夫婦でしっかり話し合い、ちょうど良い妥協点を見つけることが重要なのです。
「妻は具体的に夫にどうしてほしいと伝える」「夫は妻のニーズを受け入れ、できる範囲で協力する」「二人とも追い詰められたときに頼れる人を見つけておく」といったことが鍵となります。
「妻は具体的に夫にどうして欲しいか話す」
男性にとって「言わなくても察してほしい」というのは難しいことです。育児でイライラしそうなときは、その都度夫に協力を求める方が良いでしょう。その際には、必ず「ありがとう」と感謝の気持ちを忘れずに伝えることが大切です。
男性は褒められると協力を惜しまなくなることが多いです。自分のルールに固執せず、頼れるところは素直に頼るよう心がけてください。
「夫は妻を受け入れてできることを協力する」
妻が育児ノイローゼ気味であってもなくても、できる限り育児に協力する姿勢が求められています。しかし、夫は仕事を持っているため、妻のすべてのニーズに応えることは難しいのが現実です。お互いに話し合い、妥協点を見つけることが不可欠です。
「二人ともお手上げ状態のときに頼れる人を探しておく」
妻が育児ノイローゼ気味で、夫も仕事で疲れているときに頼れる人がいると非常に心強いです。お互いの実家が遠い場合は、保育園の一時預かりやファミリーサポート、ベビーシッターなどを上手に活用することをお勧めします。
夫の母親(妻から見て姑)に育児を手伝ってもらうことは、逆効果になる場合もあるため、事前に奥さんに確認しておく方が無難です。
お互いにどんな状況でも支え合い、協力することを大切にしてください。
育児ノイローゼの経験者が呼んだおすすめ書籍

育児ノイローゼ気味の時に心が落ち着くような書籍をいくつかご紹介したいと思います。
育児ノイローゼ気味の際にスマホで情報を検索すると、様々な情報に目移りして、逆にマイナス思考に陥ることもあります。そんな時には、情報が限られている書籍を手に取る方が安心感を得られます。「大変なのは皆同じ」と感じられるような一冊を紹介いたします。
タイトル「子育てと自分さがしが出会う場所」 萩本光著
子育てをしていると、自分の思うようにいかないことが多く、理解してくれる人が少ないため、孤独感を抱えてしまうことがよくあります。このような時に、より良い理解者となってくれる一冊です。
子供だけでなく、ママ自身の気持ちも大切にするべきだというメッセージが込められています。
タイトル「夫婦脳 夫心と妻心はなぜこうも相容れないのか」
黒川伊保子著
子育てに加えて、夫に対するイライラも募ります。「育児の協力がない」「いつも上から目線での言い方」といった愚痴が溜まってしまうことも多いです。
どうして夫婦関係がうまくいかないのだろうと悩んでいる時には、この本を読んで少しでも気持ちが楽になることを願っています。
子育てに関する書籍は数多く出版されており、自分にとって読みやすく、何度も読み返したいと思える本を揃えて購入することをお勧めします。
まとめ

妻が育児ノイローゼ気味になったときに、夫にしてほしいことや避けるべき発言、そして夫婦がうまくやっていくための方法についてお話ししました。
育児には思うようにいかないことが多く、悩むことも少なくありません。
「こうでなければならない」「食事の時間やお昼寝、お出かけの計画はしっかり確保したい」と育児の基準をどんどん高くしていくと、自分自身が辛くなるだけです。
子供は思い通りにはいかないものだということを理解し、リラックスした気持ちで日々を過ごすことを心がけてください。
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