
多くの人々に愛されているホッキョクグマは、動物園でその姿を見かけることが多いですが、
現在、ロシアにおいて非常に深刻な問題に直面しています。
なんと、ホッキョクグマがゴミを漁り、
人々の居住する村を襲撃し、さらには同種を捕食する“共食い”を行っているというのです。
その愛らしい見た目からは、
こうした行動を想像することは非常に難しいと思います。
私自身も、ホッキョクグマは穏やかで平和な生活を
送っている存在だと、ずっと信じて疑っていませんでした。
しかし、現在の北極圏は温暖化の影響を受けており、
海氷の面積が急速に減少している状況にあります。
さらに、油田の掘削などの人間の活動によって、
彼らの生息地が危機にさらされているのです。
人間によって狩場や住処を奪われたホッキョクグマは、
ゴミを漁り、人間の生活圏に侵入し、最終的には同種を捕らえて食べるという行動に至ってしまいました。
このような悲しい現実が、今まさに北極の地で展開されているのです。
ホッキョクグマは元々、共食いをする生き物?

日本で一般的に思い浮かべられるホッキョクグマのイメージは、
おそらく動物園で観察できるホッキョクグマが
その基本となっていることでしょう。
白い体毛、愛くるしい顔立ち、そして遊び好きな性格…
しかしながら、実際のホッキョクグマは、
意外にも非常に獰猛で危険な生物であることを知っておくべきです。
ホッキョクグマによる共食いは、
これまでにもいくつもの報告があり、
彼らが元々共食いをする習性を持った生物であることが明らかです。
彼らは肉食性の強い雑食であり、普段は主にアザラシや、
クジラやイルカの死骸を食べることが一般的ですが、
氷が解け始める時期には、野苺や海藻なども食べることがあります。
しかし、餌が極端に不足している状況下では、
子連れの雌を狙って襲い、子供を捕食することもあるようです。
実際には、妊娠中の雌を食べたという恐ろしい事例も存在しています。
飢えたホッキョクグマが人の生活圏に入ってくる?

温暖化の影響で住処を奪われたホッキョクグマたちは、
食料を求めて、ついに人間が暮らす村の
すぐ近くまで接近してきています。
人間との接触事例も数多く報告されており、
(元々は人間の活動によって住処を奪われたのですが)
このままでは、人間の生活圏が脅かされる危険性が高まっています。
ロシアの北東端に位置するリルカイピ村では、
わずか約1キロの距離まで、
飢えたホッキョクグマの群れが近づいてきています。
村の人々は、夜も安眠できない状況に陥っていることでしょう。
村では、オットセイの死骸を設置するなどして、
ホッキョクグマが村に侵入しないように対策を講じているようですが、
それもいつまで持つか不透明な状況です。
このような凶暴な生き物が、人間の生活圏に侵入してしまった場合、果たしてどのような事態が待ち受けているのでしょうか。
まとめ

動物園で愛らしい姿を見せるホッキョクグマですが、
北極圏における彼らの実情は非常に厳しいものがあります。
今すぐにでも油田の発掘を中止し、温暖化問題に対する解決策を
見出すことは簡単ではありません。
しかし、まずは全世界の人々が、
このような問題に目を向けることができれば、
ホッキョクグマを救うための第一歩となるでしょう。