冬の季節になると、空気の湿度が著しく低下し、普段は乾燥を感じない方々も、乾燥肌に悩まされることが多くなる時期です。
保湿を行うためには化粧水や乳液、クリームなどさまざまな方法がありますが、
果たしてその保湿方法はあなた自身の肌に適したものなのでしょうか。
実際のところ、肌のタイプによって最適な保湿方法は異なるものです。
「これだけ保湿しているのに、肌荒れが続く…。」
「冬になると肌荒れが悪化し、ニキビも増えてしまう！」
このような悩みを抱えている方は特に注意が必要かもしれません。
自分の肌のタイプに合っていない保湿方法を続けてしまうと、その人本来の肌を
傷めてしまう恐れがあるのです。
肌のタイプ、肌質のチェック
まず最初に、自分の肌について十分に理解し、それぞれのタイプに合わせた乾燥対策を行うことが
非常に重要です。肌のタイプは大きく分けると、乾燥肌、普通肌、脂性肌、混合肌の4つに
分類することができます。
◎乾燥肌…肌のキメが細かく、皮脂の分泌が少ない特性があります。刺激に対して敏感で、乾燥しやすい肌質です。
◎普通肌…皮脂の分泌が適度で、肌のキメも整っています。皮脂と水分のバランスが非常に良好です。
◎脂性肌…皮脂の分泌が多く、毛穴が目立ちやすい特徴があります。テカリやニキビができやすい傾向があります。
脂性肌の中には、インナードライと呼ばれる状態も存在します。
インナードライとは、脂性肌の中でも水分が不足している状態を指します。
このような場合、乾燥が進行することで皮脂が過剰に分泌されることが特徴です。
◎混合肌…Tゾーンや鼻周りは皮脂が多い一方で、口周りなどは乾燥しやすい状態です。つまり、脂性肌と乾燥肌が共存しています。
肌質ごとの効果的な保湿の仕方
それぞれの肌質には、独自の特徴があります。
さらに、敏感肌という肌質もあり、
肌の敏感度が高いほど、トラブルが発生しやすくなります。
●乾燥肌…油分と水分が共に不足しているため、まずは化粧水で肌を整えた後、乳液やクリームなど油分を含む製品をしっかりと塗布していきましょう。徹底した保湿がポイントです。
●普通肌…皮脂と水分のバランスが取れているため、特別なケアは必要ありませんが、冬季には他の季節よりも保湿効果の高い化粧水を使用し、肌のバリア機能を維持することが求められます。
●脂性肌…油分が多く、水分が不足している状態です。皮脂が多いため潤っていると誤解されがちですが、実際には水分が足りていません。化粧水をコットンパックするなどし、乳液やクリームは薄く塗ることをお勧めします。
●混合肌…部分ごとに異なる保湿方法が効果的です。乾燥しやすい部分にはクリームや乳液をたっぷりと塗布し、しっかりと保湿を行いましょう。
肌の乾燥に効く食べ物
外部からのスキンケアも非常に重要ですが、内部からのケアも同じくらい重要だと言えます。
肌に良いとされる栄養素を食事に取り入れることで、乾燥を防ぐことが可能です。
- ビタミンA…ターンオーバーを正常に保つ役割があり、レバー、青魚、乳製品、卵、緑黄色野菜、鰻などに豊富に含まれています。
- ビタミンB…乾燥による炎症を抑える効果があり、豚肉、レバー、納豆などが良い選択肢です。
- ビタミンC…抗酸化作用があり、シミや毛穴、ニキビ跡にも効果的です。パプリカやレモンなどの野菜や果物に多く含まれています。
- ビタミンE…抗酸化作用があり、ゴマ、アーモンド、ナッツ類、アボカドなどに豊富に含まれています。
- セラミド…外部の刺激から肌を守り、角質層の水分を保持する役割があります。こんにゃく、しらたき、大豆、ワカメなどに含まれています。
- 水…水分補給を通じて、内側から潤いを供給することができます。常温の水を飲むのが理想的です。
特に脂性肌（インナードライ）の方にとっては、内側からの潤い補給が非常に重要です。
ビタミンCやセラミド、そして水分を意識的に摂取するように心掛けましょう。
さらに、肌に良い食材を語呂合わせで覚える「まごわやさしい」といったフレーズがあります。
- ま…まめ
- ご…ごま
- わ…わかめ
- や…やさい
- さ…さかな
- し…しいたけ
- い…いも
これらの食品を意識して摂取することで、栄養バランスが整うだけでなく、
肌にも良い影響を与えるかもしれません。
ただ食べるだけでなく、よく噛んで食べることも非常に重要です。
噛むことによって、唾液が分泌されます。
唾液に含まれるパロチンというホルモンが分泌されることで、
ターンオーバーが促進され、美肌に寄与することが期待されます。
乾燥肌を根本から治す
これまでに紹介してきたさまざまな保湿方法や食べ物についてですが、これらは継続的に行い、
かつ長期にわたって続けなければ、なかなか効果を実感することが難しいことが多いです。
皮膚には水分を保持するためのバリア機能が存在します。
このバリア機能が破壊されてしまうと、たとえ高価な化粧水を使用しても、
水分を閉じ込めることができず、肌から水分が失われてしまいます。
バリア機能を正常に保つためには、適度な皮脂が必要不可欠です。
洗顔は、できるだけ洗浄力が穏やかなマイルドな製品を利用し、
化粧水や乳液は保湿力を重視したものを選び、必要に応じて保湿効果の高い美容液
なども取り入れることが望ましいでしょう。
加えて、家の中にいる時は加湿器を活用することもお勧めします。
加湿を行うことで、特別なケアをしなくても乾燥肌が改善された事例も多く見られます。
まとめ
まず最初に、自分自身の肌のタイプをしっかりと理解し、それに適した保湿を行うことが極めて重要です。
また、食生活や睡眠、ストレスなどは肌の状態に大きな影響を与える要因となります。
まずは、野菜を多く摂ること、運動を行うこと、早寝早起きを心がけるなど、規則正しい生活を
実践することから、手軽に始められる乾燥肌対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
何から始めればよいのか分からない方は、皮膚科に相談してアドバイスを受けるのも
良い選択肢だと思います。一人で抱え込まず、信頼できる人に相談してみることをお勧めします。
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