エッセンシャルオイルについて、多くの方がその自然な特性や体に良い影響をもたらす効果を期待していることでしょう。しかし、実際には一部の人々にとって成分が強すぎる場合もあるため、その点を考慮することが重要です。したがって、エッセンシャルオイルが含まれている製品を購入する際には、インターネットや書籍を駆使して、自分に合わない製品を事前に見極めることが必要不可欠です。
１．雑貨として売られているため、効能、注意点が述べられない！
エッセンシャルオイルに関する問題の一つは、その強力な効能を持つにもかかわらず、多くの場合、雑貨として取り扱われてしまうことです。日本では薬機法によって、医薬品や医薬部外品、化粧品を製造するためには許可を受けた業者でなければなりません。このため、「お肌の調子を整える」や「のどの痛みに効く！」、「〇〇成分が含まれています！」といった表現は、化粧品や医薬部外品、医薬品として誤解を招く恐れがあるため使用できません。その結果、日本ではエッセンシャルオイルは雑貨としてしか販売されておらず、効能や注意点を理解しないまま購入する人が多いのではないでしょうか。
エッセンシャルオイル入りの雑貨買うときの注意点
雑貨としてエッセンシャルオイルを購入する際の注意点として、まず「エッセンシャルオイル」と明記されているかどうかを確認することが非常に重要です。もし「アロマオイル」と記載された商品であれば、それは純粋なエッセンシャルオイルではない可能性が高く、合成香料のアロマオイルであることが考えられます。この場合、エッセンシャルオイルと表示されている商品との香りや成分内容に明確な違いがあるため、期待している効能や香りを得ることは難しくなるでしょう。
次に注意すべき点は、その製品が肌に直接使用できるものであるかどうかです。特に、素人の判断でエッセンシャルオイルを直接肌に塗布することはおすすめできません。特に柑橘系の果実を原料とする精油は、紫外線に晒されると皮膚にダメージを与える可能性がある（光毒性）ものが多く存在します。これらの成分が含まれているかどうかについては、きちんとしたリサーチを行う必要があります。
さらに、ペットを飼っている方にも特別な注意が求められます。ペットは人間よりも体が小さく、エッセンシャルオイルの影響を受けやすいのです。加えて、ペットは人間よりも嗅覚が優れているため、強い香りを敏感に感じ取ります。私たちが「良い香り」と感じるものでも、ペットにとっては不快に感じることがあります。そのため、ネット上では「〇〇は大丈夫」といった情報が飛び交っていますが、それを無条件に信じることは危険です。成分は体に蓄積されることがあるため、将来的にペットが苦しむことがないように、ペットのいる空間でのエッセンシャルオイルの使用は控えた方が良いでしょう。
結局どの香りを使えばいいの？おすすめの香りとその使い方
これまでに「これがダメ」「あれがダメ」と説明してきましたが、それでもやはり良い香りを楽しみたいというのが人間の本能です。特に、柑橘系の香りを好む方は多いのではないでしょうか。そこで、アロマ初心者にもぴったりの香りをいくつかご紹介します。
- ネロリ
ネロリは、柑橘類のダイダイ（ビターオレンジ）の花から抽出されるエッセンシャルオイルです。その香りは、柑橘系の爽やかさにフローラルな甘さが加わり、とても心地よいものです。ネロリは光毒性がないため、香水など肌に直接触れる製品にも広く使用されており、安心して使える香りです。
- ラベンダー
香りの王様とも称されるラベンダーは、その魅力を知らない人は少ないでしょう。この香りは、爽やかで安らぎをもたらす花の香りが特徴的です。ラベンダーもまた、肌に使用できる雑貨に含まれることがあっても問題がない、非常に優しい成分のエッセンシャルオイルです。
- ティートリー
清涼感のある木の香りが特徴のティートリーは、化粧品や医薬品などで嗅いだことがある方も多いでしょう。すっきりとした気分になりたい時に特におすすめの香りです。これらの他にも、多くの素晴らしい香りのアロマオイルが存在しますので、それぞれの用法や特性を理解した上で使用することが大切です。
香りを楽しむ方法として、芳香浴が特におすすめです。オフィスでアロマディフューザーを利用し、常に良い香りの空間を保っている企業も増えています。しかし、香りの好みは人それぞれであり、強い香りを好まない従業員もいるかもしれません。近年では、強すぎる香りは「香害」とも称され、避けられる傾向にあります。そこで、自分だけがリラックスできる芳香浴の簡単な方法を紹介します。ティッシュやハンカチにエッセンシャルオイルを1～2滴たらし、嗅ぎたいときにそれを嗅ぐことで芳香浴を楽しむことができます。これにより、他の人に迷惑をかけることなく、自分の好きな香りを楽しむことができ、心のリフレッシュにもつながります。ただし、ポケットに入れる際の衣服や、汚したくないハンカチにはエッセンシャルオイルをつけないように注意が必要です。
まとめ
今回はエッセンシャルオイルを用いた香りづけされた雑貨に関する注意点についてお話ししましたが、いかがだったでしょうか？エッセンシャルオイルは、適切な使い方や自分との相性を見極めることで、十分に楽しむことができます。また、香りのバリエーションが豊富なため、自分の好きな香りを見つける楽しみもあります。市販品だけでなく、自分だけの特別な香りを探求してみるのも良いかもしれません。
